試合観戦記(2004年秋季リーグ戦)


真の最強世代へ

  ∇慶早2回戦(11月1日)  (慶大2勝:勝ち点4

慶應義塾大学
早稲田大学
(6季ぶり31度目の優勝)

[慶]中根、●合田−岡崎
[早]斎藤廣、八田、佐竹、宮本−山岡
【本】中村(慶) 米田(早)
【二】早川、堤野(慶)

 高校野球関東大会を観戦すべくこの日の朝はまだ甲府にいた私だが、グラウンド不順による順延が決まった事を知り、幸運にも慶早2回戦を観戦できる事になった。
 中央道、首都高速をひたすらレンタカーで走り続けて神宮に着いたのは試合開始直前。スコアボードを見ると慶應の先発は何と昨秋の慶早戦以来一度もマウンドで見た事が無かった中根。この起用には正直驚いたが、きっと何か作戦があるに違いないとプラスに受け止めて席に着いた。
 序盤の1、2回は両チームとも無得点であったが、試合が大きく動いたのは3回裏早稲田の攻撃中であった。サードへ飛んだハーフライナーを堤野がノーバウンドで取ったか?というシーンであったが、堤野の真後ろに立っていて打球の行方が見えるはずの無いサードの塁審はセーフの判定。これには鬼嶋監督がたまらず飛び出してきて審判へ数分間に及ぶ猛抗議。しかし、結局判定は覆らず試合続行。だが中根がタイムリーを許して早稲田が先制してしまう。「嫌な流れだ」と思ったのも束の間、今度は捕手岡崎のホームクロスプレー時のブロックを巡り早稲田野村監督が飛び出す。これに鬼嶋監督も飛び出してきて一時は両監督がホームベースをはさんで睨み合うような形になった。
 この時は「荒れる慶早戦になるのか?」と思わざるを得なかったが、この重苦しい雰囲気を振り払ったのが、4回表に飛び出した主将中村の逆転ホームランであった。この目の覚めるようなレフト中段へのホームランが慶應に流れを呼び寄せ、6回には先頭早川のヒットをキッカケに打者一巡の猛攻で一挙5得点。打点は全て智弁和歌山OBの3人(池辺、堤野、岡崎)によるもので、高校時代には甲子園優勝を経験している3選手に智弁パワーを見せ付けられた形だった(笑)。
 守っては中根の後を引き継いだ合田が6イニングをソロホームラン1本に抑える好投で見事早稲田に2連勝。6季ぶり31度目の優勝を決めた!
 今季の塾野球部の勝因は中村主将のコメントにも出てくる通り、135人の部員全員で野球をしたという事ではないだろうか?スポーツは一般的にメンバーに入った選手のみが戦っているという印象が強いが、塾野球部は全員がチームの事を考え、行動していたという。勿論メンバー外の選手はグラウンドに立つことは無いが、それでも皆が神宮に試合を見に来ており、良いプレーには大きな拍手を送っていた。この姿には私も感心していただけに、この優勝は嬉しいものであった。
 早川、池辺をはじめ下級生の頃から経験を積んでいた選手が多く、今年に入ってからは「最強世代」とも言われた学年が遂に最後の最後に花を開かせた。しかし、まだ終わってはいない。来週末からは秋の全国一を決定させる明治神宮大会が開幕する。3年前には初戦敗退を喫してしまい、神宮第二球場で幕を閉じてしまったこの大会。今年こそ神宮での決勝戦に勝利して有終の美を飾って欲しい。今はとにかくリーグ戦優勝おめでとう!!!

2004年11月6日


通算何勝するのだろう?

  ∇明治2回戦(10月17日)  (1勝1敗)

明治大学
慶應義塾大学

[明]丹野、水田、田中曜、古川、嶋津−柴田
[慶]●加藤−岡崎
【二】加藤、堤野(慶)

 落とせば優勝が大きく遠のく今日の試合。とにかく加藤に尽きる内容だった。投げては被安打4、与四球2という内容で明治打線を完封シャットアウト。ピンチらしいピンチは二死後に安打と四球で招いた満塁の場面くらいだったが、そこも内野ゴロに打ち取って無失点に抑えた。
 そして投球以上に今日圧巻だったのは何といっても彼のバッティングセンス。まず、二回に叩きつけるバッティングで先制タイムリーを自ら叩き出し、更に八回にはダメ押しとなる三点タイムリーツーベースを放った。またヒットという結果だけで無く、常に投球に喰らい付きファールにして凌げるところなどは「バッターとしてもやっていけるのでは!?」と思ってしまった(笑)。
 だが勿論、上級生の活躍も忘れてはいけない。2回、4回の得点場面では目下首位打者争いをしている4番早川、5番中村の2人による連続安打があった。ここでランナー1、3塁というお膳立てがあった事は大きかった。そして4年生主体の守備陣もノーエラーで締めてくれた。
 完封負けのあとの完封勝ち。非常に良い形で敗戦を払拭する事が出来たのではなかろうか。明日も勝って優勝につき進んで欲しい!それにしても日に日に良くなっていく加藤。一体彼は卒業までに何勝挙げる事になるのだろう(笑)?

2004年10月17日


今日のポイントは・・・

  ∇明治1回戦(10月16日)  (明大1勝)

慶應義塾大学
明治大学

[慶]合田、日暮、小林−岡崎
[明]●清代−柴田
【二】倉持、清水慎(明)

 今日は序盤から慶應合田、明治清代の両エースによる投げ合い。両チームともチャンスらしいチャンスは殆ど作れず、試合は終盤へと差し掛かっていった。だが、ここでこの試合の一つ目のポイントが訪れる。6回裏、明治の攻撃中であったが、それまで好投していた合田が2死1、2塁となったところで降板。日暮がリリーフとしてマウンドに上がった。
 しかし、日暮は最初のバッターをストレートの四球で歩かせるという 不安を掻き立てる立ち上がり。何とか次打者を打ち取ってこの回はピンチを凌いだが、7、8回と打ち込まれ、自身もエラーを犯すなどして結局3失点。結果論になってしまうが「合田を代えるタイミングが早かったのでは?」「6回はあのまま続投で様子を見てからでも良かったのでは?」と私としては感じざるを得なかった。勿論、先手を打ってピンチを防ぐという戦い方もあると思うが、あの場面は「慶應義塾のエース」を信用して続投させて欲しかった。
 2つ目のポイントは8回表の攻撃。1番池辺、2番堤野が連続安打で出塁し、7回裏に1点先取されていた慶應としては絶好の逆転のチャンス。しかし、ここで3番小西が三振、4番早川は外野フライに倒れ、5番中村も内野安打か?と期待させる打球をショートへ転がすが結局凡退・・・。クリーンナップが総崩れしてしまった。このような場面を見てしまうと私も「今日はダメかな・・・?」と思わざるを得なかった。
 今日の慶應は「早めの継投」「送らず強攻策」といった攻めの姿勢が出ていたのは評価できるのだが、結局のところ、空回りした挙句に試合の流れを相手に譲ってしまったような形だった。だが、相手の清代も今シーズンの明治の不調ぶりが嘘のような今日のピッチングだったように思う。一言でいうなら、今日は慶應に流れが来ない日だった・・・。
 但し、明るい材料としては小林が久々に登板して打者2人を抑えた事だろうか。明日以降の戦いぶりによっては今後も多数の投手陣に出番が回ってくると思われるだけにこれだけは良い流れだったと考えたい。明日、明後日の連勝を期待したい。

2004年10月16日


幹典君の奪三振ショー

  ∇東大2回戦(9月19日)  (慶大2勝:勝ち点1

慶應義塾大学
17
東京大学

[慶]日暮、●加藤、川口−岡崎、齋藤喬
[東]高橋、木村、鈴木雅、松家、重信−升岡、渡邉
【本】岡崎、早川(慶) 木曽(東)
【三】岡崎、中村(慶)
【二】日暮、池辺、岡崎(慶)

 昨日の猛打爆発の反動で今日は貧打に喘ぐのでは?と予想された今日の試合。 しかし、初回こそ早川の安打に暴走気味の走塁でランナーが本塁タッチアウトとなったものの二回以降は容赦の無い攻撃で見事東大2回戦もモノにした塾野球部。総合力の高さを見せてくれた1戦であった。
 そのような訳で攻撃に関しては言わずもがな、というところ。打っては16安打。そして14の四死球を選ぶ慎重さであった。盗塁を絡めた攻撃も随所に見せるなど ソツのない攻めっぷりを披露してくれた。
 投手陣については前半毎回被安打、3失点とパッとしなかった。しかし、終盤に進むにつれて二番手の1年生加藤がドンドン調子を上げて行き、振り返ってみれば何と5イニングで8奪三振という離れ業をやってのけた。
 今日の試合は失点こそあったが、勝敗の行方については全く不安を感じさせない内容だった。2年生捕手岡崎以外のスタメンが全て4年生で固められていた事も見ている側に自然と安堵感を与えてくれていたのだろうか。大量リードに守られたお蔭で終盤には下級生を出場させる余裕すらあり、非常に収穫のあるゲームになったものと思われる。まずは幸先の良いスタートとなった。次は立教戦、更なる弾みをつけて法明早に向かって行きたい。

2004年09月19日 22時27分57秒


前ページへ         トップページへ